【平成十九年十月】の定例法話会・テキスト
これでも『国技』ですか、≪相撲協会≫どの
≪ビール瓶や金属バットで殴り、稽古でしごき殺すとは・・・『双葉山』も泣いている≫
先月の法話会テキストの最後に、朝青龍問題に関連して『時代に合った相撲協会の思考改革に努力をしてほしいものです。』と書いたばかりなのに、その舌の根ならぬ、筆の穂先も乾かぬうちに起きた、今回の『時津風部屋のリンチ虐待殺人隠蔽事件』は、古代から宮廷で相撲(すまい)の節として秋に行われ(広辞苑より)、また横綱の土俵入りを神前に奉納し現在では国技とも呼ばれている ≪大相撲≫の世界で、まさか、このような不祥事が起ころうとは誰が予想したでしょう。これでは相撲界も神前に報告の仕様がないでしょう。
と云うのも『神道の常識がわかる小事典(PHP新書)』に、次のような個所があるからです。(引)「≪現在、神道の二文字を≪シントウ≫と清んで読んでいるのも神道が清(す)むことを重視したことによると説かれている。また、曲がったことよりも、まっすぐなこと、つまり「まこと」を大切にするという思想も古くからみられる。正常・正直と云う理念が尊ばれ、それらは鎌倉時代に成立した『伊勢神道』の根本的な教理となった。≫」と、書かれていますが、これでは、今回の事件を見るかぎり、問題の『時津風部屋』には「清浄も正直も、まして≪まこと」のかけらさえ無かったと言わざるを得ないでしょう。」
それは、産経新聞によると、不世出の大横綱『双葉山』が起こした、名門『時津風部屋』所属の時太山(ときたいさん)当時(17才)本名・斉藤俊(たかし)さんの死亡から発覚までの経緯が一覧表として次のように載っていましたので、参考のため転載してみましょう。
(引)「
−−■ 斉藤俊さん死亡 発覚までの経緯 ■−−≪産経新聞の特集記事より≫
▲ ≪6月25日≫午前 11時ごろ 斉藤さんが部屋を抜け出したことが発覚午後 6時ごろ 罰として正座させられ、元親方が説教 7時ごろ 元親方がビール瓶で数発殴る。「おまえらもやれ」と告げ、兄弟子らが金属バットなどで暴行
▲ ≪26日≫午前 10時ごろ 斉藤さんに対し、集中的なぶつかりげいこ 11時ごろ 元親方が「おれがみる」と兄弟子らを遠ざけた 11時20分ごろまで 元親方と2人きり。斉藤さんのうめき声午後 0時半ごろ 斉藤さん意識不明。風呂場に運び湯をかけた。 0時50分 元親方が通報を承諾し、119番通報 2時10分 斉藤さんの死亡確認。電話で親に「急性心不全で死亡」と連絡
▲≪28日≫ 元親方が弟子を集め暴行の事実を漏らさないよう指示。記者会見で
「(いじめや制裁)はない。生活態度を改めようとした」」と説明。
以上のような、時間を追った経過に加え、本文記事中には部屋関係者の次のような生々しい証言も掲載されていたのです。(引)「≪6月25日、午前11時ごろ、斉藤さんが逃亡したことに、兄弟子らが気づいた。近くのコンビに前にいるのを見つかり連れ戻される。兄弟子から殴られた。同日午後6時ごろ、夕食で「逃亡」の罰として斉藤さんは元親方の斜め後ろに正座させられた。斉藤さんが「心を入れ替えます。すみませんでした」と許しを求めると兄弟子は「だまって正座しとけ」と怒鳴り、元親方は何十年も相撲界にいるがおまえみたいに根性のないやつは初めてだ≫と説教した。午後7時ごろ、元親方は飲み終わったビール瓶で斉藤さんの体を数発殴った。最後に額のあたりを強めに殴り血が流れた。元親方は兄弟子らに「おまえらもやってやれ」と指示。3人が「根性いれてきます」と言って、部屋の裏手や宿舎の外で30分以上、素手や金属バットで暴行を加えた。兄弟子らは親方の前に連れて行き謝らせたが、元親方は「駄目だ。何度おまえに騙されたか」と突き放した。翌26日。午前10時ごろにけいこが終わると、間もなく斉藤さんに対して「かわいがり」と呼ばれる集中的なぶつかりげいこが始まった。兄弟子1人が胸を出し、ほか、3〜4人が取り囲む形で斉藤さんが倒れると足げにしたりした。元親方もそばで見ていた。ぶつかりげいこは1時間以上続いた。元親方は兄弟子たちに続けさせたまま、風呂と食事を終えて帰ってくると、「後はわしが面倒を見る。おまえらは風呂に入れ」と言い、けいこ場で斉藤さんと2人きりになった。その間約20分。「あー」という斉藤さんのうめき声が聞こえた。午後6時半ごろ、意識不明になり、壁にもたれぐったりしていた。かすかに息はあったが、あざもはっきりと浮き出て体全体が土気色になっていた。水をかけたが意識が戻らず、元親方の「今度は温めよう」という指示で風呂場に運び湯をかけ始めた。弟子達は「救急車、救急車」とざわつき始めたが、親方はよぼうとしなかった。湯でも意識が戻らず、元親方もようやく救急車を呼ぶことを承諾した≫と、・・・このように嘘で塗り固められた、元親方の詭弁も証言もことごとく崩され、ついに9月5日の理事会で全員一致の解雇が決定されたのです。
では、なぜこの斉藤さんのように、『やめたいお父さん、僕、いい子になるから迎えに来て、何でも言うこと菊から、兄弟子が怖い』と、電話で父親にこう訴えたにもかかわらず、近所のコンビにで兄弟子に見つかり、連れ戻されたうえに携帯も真っ二つに叩き折られこの日の夕食時から恐怖のリンチが始まったのです。」(週刊文春10月11日号参照)
では、なぜこのように弟子を必要以上に≪過酷なリンチ≫をしてまで脱走を許さず部屋に留めようとしたのでしょう。それは、この文春の特集記事『国技崩壊・・・双葉山が泣いている』によると、元親方は≪お前がいれば金が入る≫と言い、その翌日、土俵の安泰を祈願する「土俵祭り」があり、元親方は朝からビールを飲み、見学者が帰ったあと、また元親方から「かわいがれ、顔をやってやれ」と指示が飛んだのです。
そして、斉藤さんだけを標的とした、過酷な「ぶつかりげいこ」が一時間も行われたと云う。この事実を古参の相撲記者は、怒りを込めて次のように語っています。
『ぶつかりげいこは、最もきつい稽古で、通常は五分もやれば限界。十分近くやれば関取でさえ吐くことがある。入門して二ヶ月の新弟子に一時間もやるとはあまりに酷い。しかも元親方はこの間も再びビール瓶で殴打しながらこう言ったと云うのです』
≪どうせお前は大成しない。しかし、そんなお前でも部屋にいれば協会から金が入る。≫こうして協会からの金を目的としたリンチは続いたのです。実際にこの「ぶつかりげいこ」にかかわった複数の兄弟子たちは、≪あれは、けいこではなく制裁だと思った・・・≫と、警察に供述していると云う。これでは、どう考えてみても元親方は、大勢の弟子を預かる責任者とは云えず、ただ協会から金を得るためだけの、この≪リンチ殺人部屋≫を、我々は何と呼べば良いのか・・・。あえて呼ぶとすれば・・≪オウム真理教部屋でしょうか≫
この週刊文春の記事を見てもわかるように、この元親方が斉藤さんの脱走を許さず、部屋に所属させることにこだわった一番の理由は、週刊新潮によると『元親方の浪費癖と酒癖の悪さと、マネージャーさえ雇えぬほど切迫した部屋経営の苦しさから抜け出すためには、新弟子1人につき協会から支給される、年間186万円の養成費が咽から手が出るほど欲しかったし、どうしても必要だったからだと云われている』と書かれています。
さて、これまで長々とと、名門≪双葉山道場≫の『時津風部屋』と元親方について書いてきましたが、これも前人未到の69連勝を成し遂げた不世出の大横綱≪双葉山≫が創立した名門時津風早の再興を心から願ってのことであり、加えて冒頭にも申し上げたように、あらゆるスポーツの中で、唯一その最高位に上り詰めた横綱だけが、神の許しを得て注連縄(しめなわ)(引)「(神前または神事の場に不浄なものの侵入を禁ずる印として張る縄で、背後に輪締めを結ぶ・・・広辞苑より)」を腰に締め、大地を踏み締めて、禊(みそぎ)と、祓い(はらい)と、真(まこと)の心を神前に奉納すべき、神聖にして伝統ある日本の大相撲界がこのような不祥事を起こしたことを、神々はどのように思っておられるのかを考えて見たかったからです。
そこで、神職が神前に奉じる神聖なる『祝詞』の中から、最も神聖とされる祝詞の中の一つ≪大祓い(おおはらい)≫に、その精神を、前出の『神道の常識がわかる小事典』の中から≪「大祓い(おおはらい)」にみるさまざまの罪≫で見てみますと「神の世界では、罪を「天つ罪(あまつつみ)」と「国つ罪(くにつつみ)」に分け、天つ罪は高天原(たかまがはら)で起きた罪、国つ罪は葦原中つ国(あしはらなかつくに)における罪とされています。」そして、その中で≪天つ罪≫には八種類あり、≪国つ罪≫は十三種類あって、合わせて「二十一の罪」があるとされています。その上で今回の「時津風部屋」の事件を考えて見ますと、同じ神の御前に奉納する相撲と言えども、これは地上で起きたことですから、当然≪国つ罪≫の中に該当し、しかも、その中の九番目の罪≪生膚(いきはだ)断ち(生きている人の膚(はだ)に傷をつけること)≫を犯した訳ですから、荒ぶる神の怒りを受けて重い罰を受けるのも、いたしかたのないことでしょう。
ところで、なぜ時津風部屋でこのような事件が起きたのかを考えてみますと、他の部屋でも、相撲界独自の言い回して言う『かわいがり』と云う名のしごきも、若き弟子たちを少しでも強くし番付けを上げてやろうと云う、善意から生まれた「かわいがり」と云う名のしごきならば、どのスポーツの世界にも、大なり小なり有ることで、今回のような、本人が親に辞めたいと」いう意思表示をした上での脱走を、協会からの養成費確保の為の利己的な、しかも悪意に満ちた行為であり、しかも、如何に酒癖の悪い親方と云えども、自らが飲み干したビール瓶で斉藤さんの額を殴って怪我をさせ、そのうえ、とうてい「かわいがり」には程遠い、暴力的な制裁を兄弟子に命じていたとは信じられないことです。
この事件の真相を、マスコミ各社の報道や関係者の証言を耳にするにつけ、この元親方は相撲界だけでなく、全ての世界で指導者としては不適格者だったと云う事でしょう。
これらの原因を合わせて考えてみますと、まぎれもなく元親方の多重人格的な行為は「ペルソナ」的人間性に問題があることは明らかで、この「ペルソナ」と云う言葉は、もとはラテン語の役者の仮面のことで、着脱自在の顔から別の人格をもらい、素顔の自分は仮面の裏に退くのだそうです。そのように、心の仮面を次々取り替えているうちに、どれが本当の自分なのか判別がつかなくなり、ついに自己を見失う事があると云うのです。
ところで、この名門時津風部屋の創立者で、前人未到の69連勝を達成した不世出の大横綱≪双葉山≫は70連勝を目前に敗れた時≪未(いま)だ木鶏(もっけい)たりえず・双葉≫と知人に電報を打ったと云われています。そして、この『木鶏』とは、中国の「老子(ろうし)」と並ぶ偉人「荘子(そうじ)」の言葉で、≪木製のにわとりの事で、強さを外に表さない最強の闘鶏のこと・・広辞苑より≫を意味し「双葉山」自身は、まだ精進が足りないと自らを戒め、さらなる努力を誓ったと云われています。このように時津風部屋の創立者≪双葉山≫は相撲道を極めるため、常に謙虚さを失わず、高い目標に向かって努力を重ねたのです。
この、角聖・大横綱『双葉山』が残した崇高な心を、協会も関係者全員も肝に命じ、さらに悔やまれるのは、その大名跡を継いだ、元親方が徐々にその心を見失い「ペルソナ的」に自己を失って今回の事件へとエスカレートしたとすれば、なんとも残念な事件です・・・。
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