【平成二十二年十一月】の定例法話会・テキスト
『荀子(じゅんし)の性悪説と、孟子の性善説』
≪『中国漁船衝突事件』は、ビデオを見ても『相手が悪い』と云う中国≫
皆さんも、すでにテレビや新聞のニュースで御存じのこととは思いますが、沖縄の尖閣諸島での中国漁船による体当たり攻撃のビデオが、政府及び関係機関がひた隠す実写映像がインターネットを通じて世界中を駆け巡りました。
この今回のネット上での映像流出事件は、いろいろな憶測が乱れ飛んでいますが、一部では現政権の官僚の権限を押さえようとする、政府主動政策に対する官僚の抵抗であり、一種の反乱ではないかとの観測も出ています。
ところで、国際間の重大な軋轢(あつれき)の原因になりかねない出来事は、この中国漁船の不法体当たり問題だけでなく、最近何かとお隣りの中国との間だけでなく、日・中間の紛争問題を見透かしたように突如として我が国の潜在主権のある北方領土へのロシアのメドベージェフ大統頒による突然の訪問は、国際問題が少しでも隙を見せると、そこを突いてくる油断の出来ない問題が起こりがちだと言うことを、政府は自覚するべきでしょう。
その一例が、かつてフィリピン政府が米軍の国外退去を成し遂げた直後、中国がその隙を待っていたかのようにフィリピンの二つの島を不法占拠した事件があったことを覚えていらっしゃる方もあるかも知れませんが、国際問題とはこのように油断も隙もない、一時たりとも気の抜けないのが外交だと云うことを政府は知っておくべきでしょう。
そこで、特に若い皆さんに、ぜひ読んで欲しい一文が、先々月(9/26)の産經新聞のコラム≪産經抄≫に載っていましたので、ご一緒に読んで見ましよう。
それは『平成生まれの皆さんへ…。と前置きして、長かったいくさが終わって、中国がぼくたちの「ともだち」だった時期がほんのひとときあったんです。
つきあい始めたころには、白黒の珍獣を友情の印に贈ってくれ、上野動物園には長蛇の列ができました▲こんな愛くるしい動物のいる国はきっと、やさしい人たちが住んでいるんだろうな、とぼくたちは信じました。もちろん、いくさで死んだ兵隊さんを祭った神社に偉い人が参っても文句一ついいませんでした▲しばらくして、「ともだち」は、神社のお参りに難癖をつけ、ぼくたちが持っている島を「オレのものだ」と言いだしました。びっくりしましたが(ト・ショーヘイ)というおじさんが「次の世代は我々よりもっと知恵があるだろう」と言ってくれました。▲でも小平おじさんは、本当は怖い人だったんです。「自由が欲しい」と広場に座り込んでいた若者たちが目障りになり、兵隊さんに鉄砲を撃たせ、多くの人を殺してしまいました。
みんなはびっくりしてこんな野蛮人とはつきあえない」と村八分にしました▲それでもぼくたちは、みんなに「こいつは本当はいい奴なんだよ」と口をきいてあげ、貧しかった彼にはいっぱいお金をあげたり、貸してあげたりしました。おかげで「ともだち」は、みるみるお金持ちになりました。そのお金でともだちは軍艦や戦闘機をいっぱい買い、今度はもっと大きな声で「この島はオレのものだ」と叫びました。「次の世代の知恵」とは、腕ずくで島を奪うことだったんです。パンダにだまされたぼくたちは、浅はかでした。「次の世代」のみなさんは、もっともっと力をつけて真の友人をつくってください。お願いします。』と結んでいますが、人それぞれの考え方があるとは思いますが、何かの参考になればと引用してみました。
いみじくも、この≪コラム≫が指摘しているような現実が次々と起こっていることは皆さんはすでにご承知のとおりですが、その第一が、先に書いた、したたかで怖い≪小平おじさん≫の流れに関する話です。何回も中央の権力の場から外されながら、その都度≪不死鳥≫のように蘇(よみがえ)り≪黄泉(よみ)の国(死の世界)から生きかえって≫権力の座に返り咲き、したたかさを培ってきた彼の、内政・外交の両面にかけた日・中相互の戦略や戦術の裏に、先に述べたように、儒教に対する認識の違いに加え、後継者を決める際の院政に対する布石として、中央の党幹部からではなく、一地方の幹部に過ぎない上海市の(こうたくみん)に権力を移譲し、自らの立場の安泰をはかり、外交上の難しい問題は、巧みに次の世代へと先送りして、今また、その(こうたくみん)の息がかかっているとみられている人物を、次期最高権力者に決めようとしています。
それが、古来から伝えられている中国の荀子(じゅんし)の説く『性悪(せいあく)説(人間の本性は悪であるとして、礼法による秩序維持を重んじた)』なのか、あるいは孟子(もうし)の説く『性善(せいぜん)説(人間の本性は善であり仁・義を先天的に具有すると考え、それに基づく道徳による政治を主張した)』なのかは分かりませんが、いずれ答えが出るとしても、今まで見てきたように相手は一筋縄ではいかないと云うことだけは間違いないのです。
そこで思い出すのが、戦後GHQから言われた日本人は十二才だと云う一言です。現政権も、中国やロシアからそう言われないよう頑張ってください。
そこで(11月6日)の朝日新聞のコラム≪天声人語≫にふと目が止まりました。
そこに書いてあったのは、次のような内容でした。『とかく人は、耳にしたことをすぐ口にしたがる。性悪説で知られる中国の荀子は「口と耳の間はわずかに四寸」と戒めている。かくて「ご内密に」「ここだけの話…」といった紳士淑女の「協定」は、まず守られぬのが相場となる▲国家組織の耳目とロも、油断ならず近いらしい。警察の公安惰報とみられる文書に続いて、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件のビデオがインターネットに流れ出た。それぞれに背景も意味合いも違うけれど、政府、当局の失態という点では変わるところがない▲尖閣のビデオは公開か否かで揺れていた。流したものは不明だが、海保や検察に疑いが向いている。国民の知る権利に応えた「義賊」なのか、それとも国家への「謀反人」なのか。ネットに集まるコメントは「よくやった」が大半という▲いずれにしても政府には痛い。穴のあいた樽よろしく重要情報が漏れる国は、世界から信用されまい。
さらにビデオは、中国に対する数少ない持ち駒でもあった。だが使うことも、手の内に残すこともできず、もはや木ぎれである▲流出という「現実」が、政府の逡巡(しゅんじゅん)の先を行ってしまった。ロシア大統領の北方領土入りにせよ、この政権はどうも、もたつく間にやすやすと現実に先んじられる。下手な外野手の頭上を飛球が越えていく印象だ▲政治の厳しさを≪予期せぬことが起きると、いつも予期していなければならない≫と言ったのは、鉄の女と云われたイギリスのサッチャー元首相だった。民主政権は同好会的なぬるさを克服できようか。下手も絵になるのは草野球だけである』と辛辣ですが、皆さんは、これらの意見を総合して人間の本質的な本性の根源にあるのは≪性善説≫か≪性悪説≫のどちらにあると思いますか‥・?
それを推し量る一つの例として挙げたいのが、先日、南米≪チリ≫の鉱山で大規模な落盤があり三十数名の人たちが生き埋めになり、一時は全員絶望視されていましたが、探索救助のために掘られた探索坑を通じて生存が確認され、全世界が見守る中、チリの大統領まで駆け付けて救助活動が行なわれ、全員無事に救出されたのです。中でも生死の境をさまよう不安の中、彼らはパニック状態になりかねない極限状態の中でリーダーの果した統率力は高く評価されました。
しかし、その裏で人間の本性むき出しの争いがあった事はあまり知られていません。それは当初、地中深く700メートルの地の底で、僅かに備蓄されていた食料を少しづつ分け合って食べていたのが、探索用のトンネルを通して食料が供給されると、それまでの秩序はどこへやらで、我先にと救援食料にむらがり、奪い合いが始まったと云うのです。そこで、皆さんにお聞きします…。
≪それでも人間の本性は『善』ですか、それとも『悪』ですか…?≫と
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