【平成十八年二月】の定例法話会・テキスト
自己中心の輩の悪行で今年も明けた
《我々の日本は、いったいどうなっているのだ!過去の歴史に学ばぬ報いか?。》
何ということだろう。誰もが今年こそはと、希望を抱いて明けた今年も、またまた耐震偽装、偽計取引、不正改造などの破廉恥はれんちで恥知らずな輩の世界では、あいも変わらず去年と同じ事の繰り返しで、いまだに年が開けていないのかのごとき錯覚さえ覚えます。
ことに去年の姉歯元一級建築士にまつわる不正建築事件の後を追うように、一時はプロ野球の球団買収事件や、日本放送の株買収事件を通じて、フジテレビの支配にまで手を延ばそうとし飛ぶ鳥を落とす勢いだった『ライブドア』と云う虚業集団も、司法の手によって《堀江元社長》の化けの皮が剥がされ、その卑劣な株式操作のカラクリは、国政の最高機関である国会までも揺るがし、政、財、官を上を下えの大騒ぎに巻き込んだあげく、世界に直結した我が国の証券取引所を機能停止にまで追い込み、ついに世間から隔離された塀の中で、この寒空に暖房もない『想定外』の独房に囚われの身になったのです。
ところで、このお騒がせ男の拠点であった、東京の新名所ともなった《六本木ヒルズ》はオープン直後から、回転ドアによる少年の圧死死亡事故と云う不祥事で始まり、なにやら前途多難な不吉さを予感させ、一抹の不安を暗示させるスタートでした。
そこで、この《六本木ヒルズ》のある場所の歴史を振り返って調べてみますと、何と・・そこは、『忠臣蔵』で有名な赤穂の四十七士の仇討ちに関係ある土地だったのです。
その因縁を背負ったかどうかは別として、開館間も無く回転ドアで圧死した少年の死亡事故に続き、今度は、日本の古来からの美徳でもあった《倫理と道徳》の心を無視した前代未聞の『人の心は金で買える』で豪語した『ライブドアの堀江元社長逮捕』事件に繋がったのも、赤穂義士の忠義の怒りと何らかの因果関係が感じられてなりません。
そこで、かの土地にまつわる因縁をもう少し詳しく調べてみますと、奇しくも二月四日は、吉良上野介きらこうずのすけ を討ち取った大石内蔵助おおいしくらのすけら赤穂義士四十七士のうち、寺坂吉右衛門あかさかきちえもんを除く四十六人が、四つの藩邸に分散してお預けになり、この「四月四日」に幕府の命により切腹させられた藩邸の一つが《麻布日ヶ窪の長府藩邸》即ち《六本木ヒルズ》が建つこの場所だったのです。それから百数十年、その赤穂義士が切腹自害した、同じ麻布の藩邸で、一人の男の子が生まれました、その子の名は「無人なおと」と云い、長じて「乃木希典まれすけ」となり、日露戦争では旅順攻撃の指揮をとり、自らの子息を含む大勢の戦死者を出しながら、勝利後は敵の将兵を厚く遇して、日本の武士道精神を世界に示し、世界の国々から称賛を浴びたのです。それから時がたち、この乃木将軍は『明治天皇崩御』の訃報に際しては、妻と共に自刃したと云う有名な『乃木物語』があります。そして、この夫婦ともども明治天皇に忠誠を尽くした行為は、先の赤穂義士の行為とも相通じるものがあり、近世日本の歴史を学ぶうえでは、重要かつ不可欠な出来事であり、我々日本人としての歴史観やアイデンティティ(人格における存在証明)の確立のためにも、決して避けて通れない問題なのです。しかし、戦後は大多数の教科書出版社から《無視》され、我々が常に歴史を学びながら進歩してきた事を忘れ、その崇高な歴史に残る精神性は、その行為の是非はともかく、現在の行き過ぎの感さえある市場原理主義の中で、自分勝手で自己中心的な心の歪みの中で《金と物欲に突っ走った亡者どもが》白昼堂々と大手を振ってはびこる世の中で、かつて近代国家の仲間入りをするために、血のにじむ努力をした我が国の数多くの先駆者達の功績に、彼らは泥を塗り、無視し、否定し、忘れ去ろうとしています。
この彼らが掲げる『市場原理主義』の正体とは、一体どういうものなのかを、二月八日の産経新聞に掲載された、御茶ノ水女子大教授の《藤原正彦氏》が寄せた『倫理道徳を壊す市場原理主義』の一文から、その冒頭の一部を抜粋して見ますと、《昨年出版した「国家の品格」(新潮新書)の中で私はこう書きました。(引)「『経済改革の柱となった市場原理主義をはじめ、留まるところを知らないアメリカ化は、経済を遥かに超えて、社会、文化、国民性にまで深い影響を与えてしまったのです。金銭至上主義に取り憑かれた日本人は、マネーゲームとしての、財力にまかせた法律違反すれすれのメディア買収を、卑怯とも下品とも思わなくなってしまったのです。』」実名こそ挙げませんでしたが、ライブドアの堀江氏の言動を念頭において書いたものです。と、今の堀江氏を予見していたのです》
ところで、この地に乃木将軍が産声を上げてから百十年後、長府藩邸は消え、その跡地にそびえ建ったのが、先にも述べた『六本木ヒルズ』で、ここには《ライブドア》をはじめとしたIT産業と言う名の《金の亡者や虚業家集団》の多くが、先を争って入っているのですが、今改めて見てみると、砂上の楼閣のような気がしないでもありません。
しかし、よく考えてみれば、この彼ら虚業家集団は、何一つ製品を生産するでもなく、ただ法律すれすれの株の操作で、風説の流布(実体のない噂をまきちらし、人々を混乱させる)や虚飾を隠れみのにして、実体なき『金』を右から左へと動かし、あまつさえ小泉首相の規制緩和政策の法の盲点を突き、極端な株の細分化を計り、中・高校生の僅かな小遣いまでも巻き上げ、これによって全国の中・高校生の間に多数の被害者が激増したのです。
これについて、二月三日の《産経抄》は(引)「『哲学なき戦後教育が、ヒルズ族の「堀江貴文容疑者を生んだ、と短絡的に言うつもりはないが、ただ、赤穂義士や乃木希典まれすけ」が生きた同じ地で商売をしている《歴史認識》が、彼らヒルズ族にあるだろうか。戦後教育がこの国の《歴史認識》を断絶してしまった罪は万死に値する。』」と書いています。
こうして見てくると、中国や韓国の云う《歴史認識》と云う的外れな言いがかりとは違って、これは我が国の国内問題であり、我々日本人が過去の歴史の上に築かれた社会の中で育まれてきた事を隠しねじ曲げ、戦後の片寄った教育をいち早く是正する努力もせず、過去の事実を正しく伝える《真の教育》を怠たった文科省や日教組や単なる圧力団体に成り下がったPTAの責任は重大で、その責任は万死に値すると云うべきでしょう。
それによって、日本人としての最も基本的な『アイデンティティ(自己の存在証明)』が戦後の子供達の心から欠落しただけでなく、その子供達に過去の日本の真実の姿を正しく伝え、教えると云う教育を避け、毎年のように受験制度を変え、純真な子供達をモルモット扱いしてきた文科省の役人共の、無能で一貫性のない猫の目方針が、どれだけ戦後教育を混乱させたかを反省すべきです。さもないと、君たち役人にはその能力さえ欠落していると思われるでしょう。そして、当然その中で育ってきた多くの若者達の中には、人生とは何か?と云う哲学的な思想も、社会的な責任とは何か?と云う問題意識もなく、ただひたすら欧米の拝金主義に走り、その結果として《ホリエモン》のような『人の心は金で買える』と云う思い上がった人間を産み出す事になってしまうのです。天は見ています・・・そして神仏も、ご先祖も、過去の歴史も見ています。もちろん貴方のすぐ側にいる人も、妻も子も、友人もです。そして赤穂の義士も乃木将軍も見ているでしょう。
そこで、以前にもお話しした事がある、仏教の教えの真理の言葉と言われる《法句経》(ダンマパダ)の中の《15番と16番》を見てみますと、先ず『自分で生んだ苦からは逃れられない』と云うタイトルに続き、15番は《悪いことをした人は、この世で悩み、来世でも悩み、二つのところでともに悩む。かれは、自分の行為が汚れているのを見て、憂え、悩む。》続いて16番では《善いことをした人は、この世で喜び、来世でも喜び、二つのところでともに喜ぶ。かれは、自分の行為が清らかなのを見て、喜び、楽しむ。》と書いてあり、さらに『嘘をついたり、殺生したり、他人に迷惑をかけたり、悲しみを与えることは悪いことです。悪いことをすれば、まず、自分自身が悩み苦しむことになります。よいこととはなにか、悪いこととはなにか。それは説明しなくても、自分自身が「実感」としてわかることです。よいことは、ほんの些細なことでもやってみれば、「これは気持ちがいい」「安らぎが得られる」と実感できます。悪いことをする人は、その行為をする前から悩み苦しんでいます。そして、悪いことをした瞬間にも苦しみます。そのあとも、思いだしては苦しむことになります。苦しみが苦しみを呼ぶのです。たとえ悪事がバレなくても、自分自身の苦しみから決して逃れることはできません。』と、解説しています。
しかし『ホリエモン』のように《倫理観も道徳心》のかけらも感じられない上に、公然と『人の心は金で買える』と言ってはばからない傲慢ごうまんな考えの持ち主は、すでに人としての心を失ったサイボーグ的な単なる金の亡者に成り下がり、しかも、その行動を見るかぎり、人間の仮面を被った悪魔にも等しいと云われても仕方ないでしょう。
そして、この彼の行為は、仏教で云う増上慢ぞうじょうまん(未だ悟っていないのに悟ったと思い、未だ得ていないのに得たと思って、驕おごり高ぶること)と言うべきで、この状態はすでに彼が身も心も、悪魔が操る虚の世界に毒されていたと云ってもよいでしょう。このように身も心も、悪魔の囁きに負け、全身汚れ切った人間は、とても実業家とは呼べず、それでも敢あえて呼ぶとすれば、さしずめ《虚業屋ペテン師》とでも呼ぶしかないでしょう。
そして、この血の通った人間としての最低限の心さえ持たぬ金の亡者《ホリエモン》の落ち行く先は、無限に深く限りなく暗い闇の世界の暗穴地獄の底で、このような人間としての最低の心さえも失った者は、この仏の尊い教えの存在にも気づかず、あるいは無視し、見ることもなく、聞こうともせず、あまつさえ『人の心は金で買える』とうそぶくに至っては、当然、現在のような暖房もなく行動の自由さえ奪われた独房の中に囚われの身となっているのも致し方ないといえるでしょう。しかも、彼は今、天から自己を見つめ心から生まれ変わる絶好のチャンスを与えられているにもかかわらず、卑怯にも依然として、すべて罪は元部下の責任にしようとしているのです。見苦しいぞ《ホリエモン!》
ところで、この《ITヒルズ族》をテーマにした本が、洋泉社から『実録!ファンド資本主義・ヒルズな奴らの錬金術』と云う「ショッキングなタイトル」で出版されましたが、この本を読んでみて、確かに『そうだったのか・・・。ホリエモンの後ろには、やはり村上ファンドの村上世彰が居たのだ・・・!。しかも彼は影の株主として自分だけは、頃合を見計らって、さっさと株を売り抜け、巨額の利益を手にしていたのです。しかも、この本の著者の一人「清水一樹氏」の書いたパートによると、この「村上世彰」なる人物は、元通産省出身と云うことは知られていましたが、何と(引)「《村上の父親は台湾出身の華僑だった・・・》」とありますので、当然、私達日本人とは根本的に考え方も異なり、いわゆる華僑流の、自らの正体や本音は絶対見せず、しかも父からは華僑商法の巧みな駆け引きの手法を学んでいたと考えられます。』とにかく、是非一読されることをお勧めしたい一冊です。
それは、ともかく、今、中高生に対する心の教育としての《倫理と道徳》すなわち心の躾しつけの教えが最も欠けているのです。それは、憲法二十条が間接的に邪魔しているからなのです。今、我が国の三十年後、五十年後、百年後を真剣に考えるなら、小泉さん、あなたが首相に就任された時に言われた《米百俵》と云う格調高き教育理念に満ちた『演説』をお忘れになっているのではないですか?是非とも早急に実現して欲しいものです。
厄除け厄払いお祓い除霊護符呪詛返しの未勒館「密教と四柱推命」
厄除け厄払いお祓い除霊護符永代供養呪詛返しなど未勒館に!密教の加持祈祷・供養「四柱推命」
Copyright © 2008 Mirokukan All Rights Reserved.