【平成十六年十一月】の定例法話会・テキスト
『幼い生命』で頑張った92時間
《たった一人で、寒さと孤独と寂しさを耐え抜いた、皆川優太ちゃん(2才)》
かって《横綱・貴乃花》が、前日の取り組みで痛めた足の怪我のため、歩くのさえままならぬと云う状態の中、武蔵丸との決戦に臨んだ結びの一番で、ついに同星に追い付かれ決定戦へと持ち込まれたのです。しかし、続く優勝決定戦では、誰もが信じられない程の力と、鬼の様な形相で死闘を制し、ついに、奇跡の優勝を果たしたのです。
そして、奇跡の優勝を果たした《横綱・貴乃花》に『痛みに耐えて、よく頑張った・・・!。感動した・・・!。お目出とう・・・!。』と、小泉首相は賜杯を渡す際に、興奮しながら述べられましたが、これは、貴乃花への畏怖の念であり、最大の賛辞だったと思います。
ところが、今回の新潟中越地震では、それに勝るとも劣らぬシーンが、テレビで放映され、日本中を感動の渦の中に巻き込んだのです。それは、この地震で『親子三人』が車ごと生き埋めになり、日本中が固唾かたずを呑んで見守る中、九十二時間後に二才の男の子《優太ちゃん》が、救出される様子がテレビで中継され、東京消防庁のレスキュー隊によって、奇跡的に優太ちゃんが地中から救い出される瞬間の、感動的な場面がテレビに写し出されたのです。その時、レスキュー隊員から《優太ちゃん》を受け取った水島副隊長は『よく生きていてくれた・・・!と、思わず感激しました・・・。』と語っていましたが、これこそ、『生命の尊さへの感動』であり、『生命の輝きに対する讃歌』であって、これが、本当の《よく頑張った・・・!感動した・・・!》ではないかと思います。
しかし、その反面、返す返すも残念だったことは、何と言っても「この子」の母親とお姉ちゃんが助からなかった事です。この災害で失った母と姉の命は「この子」にとって、何者にも変え難い掛け替えのない大切な命だったのです。ところが、この親子の悲劇を《信心不足で死んだ・・・》とメールを通じて喧伝けんでんする、心ない宗教団体があったと云うのですから、呆れて物も言えません。これでは「この子」がたった一人で、地中に閉じ込められ、即死した母の励ましも、仲良しだった姉の呼び声さえも聞く事が出来ないまま、通常は生存の限界と言われた「七十二時間」をはるかに超えた「九十二時間」もの間、たった一人で、暗闇の中を寒さと、不安と、寂しさに耐えて、必死に頑張った「この子」《皆川優太ちゃん(2才)》と、尊い犠牲者となられた《母と姉の命》に泥を塗るのと同じ事で、この様な行為は、人間として、又、えせ宗教者だとしても、断じて許すことができない『悪魔や鬼畜』にも劣る《悪逆非道》の言動だと言うべきでしょう。
この件について、週間新潮の11月11日号は、この宗教団体は、メールによる強引な勧誘で知られる団体で、宗教学者《島田裕己氏》の言葉として『その団体は強引な勧誘の仕方が軋轢あつれきを生み、いろいろと問題になっていますね。仏法を犯せば罰が当たり、信仰を深めると利益が上がるというのが基本的な考えです。高校生や若い主婦など、孤独で仲間を求める若者をターゲットにしている。(教団側は、貴子さんも入信していたと主張・・)これは、信者に不安を植えつけ、新たな退転を防ぐための、典型的なやり方と言えます。』そして、同氏はさらに続けて『被害に遭った人がターゲットになれば、それも二次災害の一つです。天災とは単なる偶然なのに、それに勝手な理屈をつけて人の不安を煽り、勧誘の材料にする。こまったものです。』と書いていますが、この《島田裕己氏》の指摘を待つまでもなく、教団からメールを受け取ったある信者は『最初にメールが来た時は、地震が来ると日本は滅びるが、信者だけは生き残る、といつも教えられたのを思い出しました。まさか、あの母親が同じ信者だったなんてビックリです。私も最近、信仰にあまり熱心じゃなかったので《脅しが入った》なとも思いました。信者にとっては《貴子さんが退転状態だったから圧死した》と云うのは、凄い恐怖なんです。』と証言しています。
それでは、問題のその他の記事の内容はどうなのか・・・と、同じ週間新潮掲載の記事を見てみますと、先ず、その記事のタイトルには《『信心不足で死んだ』と同教団から批判された『優太ちゃんの母親』》とあり、続いてゴシック体で書かれた最初の部分に『狭く暗い闇の中から、92時間ぶりに救出された皆川優太ちゃん(2才)。まさに奇跡の生還である。が、母親の貴子さん(39才)と姉の真優ちゃん(3才)は帰らぬ人に・・・。ところが、その貴子さんは《信心不足で死んだ》と喧伝けんでんする宗教団体がある・・・。』と云う書き出しで始まり、さらに、この貴子さんの「入信問題」について『父親の皆川敏雄さん(68才)は、うちは先祖代々真言宗です。貴子が新興宗教に入信したことなど一度もありません。そんなことを言われるなんて迷惑です。人が困っている時にそんなことを言う人こそ、罰が当たるんじゃないですか。そもそも私たちは新興宗教は大嫌いなんです。』と、貴子さんの入信を強い口調で否定しています。
ところでなぜこの様な新興宗教に入信する《宗教音痴》が後を断たないかと言いますと、それは憲法二十条第三項にある『国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教活動もしてはならない。』と云う条文により、公立の学校では一切の宗教教育も宗教活動も禁じられていますので、新憲法以後に教育を受けた人達は、宗教に対し『免疫欠乏』状態ですから、一部の人を除いて宗教の正邪を見抜く知識に乏しく、その為にも、将来に向けて、今、真剣に議論が急務なのは「九条」と共に「二十条」なのです。
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