【平成十六年三月】の定例法話会・テキスト
また起きた『秘書給与詐欺事件』
《以前『開いた口が塞がらない。』と批判した本人が同じことを・・・》
かつて一世を風靡した『檻の中の懲りない面々』と云う《安部じょうじ》の小説があったのを覚えている方も多いと思いますが、今回の民主党の前衆議院議員『佐藤観樹氏(62)』の秘書給与詐欺事件は、まさに『議場の中の懲りない面々』で、この言葉が、これほど似合う事件も他にはないでしょう。
ところで、この佐藤前衆議院議員は、以前、秘書給与詐欺事件で実刑判決を受けた同じ民主党の山本譲司・元衆議院議員に対し《開いた口が塞がらない。同じ不祥事を起こさない体制づくりを急ぐべきだ。》と批判していたのですから『何をか言わんや』で、まったく呆れて物も言えない。とはこの事で、しかも、この佐藤前衆議院議員は、かつて、細川内閣の時代に、犯罪を取り締まるべき警察を所管する、国家公安委員長を云う大臣職まで担当していたのですから、これこそ、まさに『開いた口が塞がらない。』を、言うべきでしょう。
しかも、この佐藤観樹前衆議院議員が、秘書給与詐欺容疑で公設第二秘書ととして届け出ていた女性には全く勤務実態はなく、その上、国から支給された給与は、全額佐藤前議員の事務所の経費として使われ、公設第二秘書として国に届けられていたその女性に対し、国から支払われた彼女への給与が、本人にはまったく手渡されていなかったと云うのです。しかもその女性の名を利用した秘書給与詐欺の疑惑が深まり、司直の手が身辺に及ぶ恐れが出てくると、当の秘書名義を借りた女性や周辺の関係者に対し、勤務実態が在ったかの様に、事実の隠蔽工作と口裏合わせをしていたと云うのですから驚きです。
たしかに、この佐藤前議員は、平成八年の衆議院議員選挙で、愛知九区から立候補し、海部俊樹元首相との戦いに惨敗し、四年間の浪人生活の後、平成十二年の選挙では、愛知十区に選挙区を替えて当選はしたものの、四年間の浪人生活の付けは想像以上に重く、事務所の維持にかかる経費の捻出に四苦八苦の状態だったと云われ、それが、この秘書給与詐欺事件を企む最大の原因になったのではないか、と云われています。
確かに、バブル崩壊後の景気低迷が尾を引く平成八年からの数年間、浪人中の落選議員が、事務所を維持し続けるための経費の捻出に苦労したであろう事は、想像に難くはありませんが、だからと云って、公設秘書の名を騙(かた)り、国費(私たちの税金)そ搾取しても良いと云う事にはならないのです。もっとも昔から『貧(ひん)すれば鈍(どん)す』と云う言葉がありますが、その意味は《貧乏すると、利口な人でも愚(おろ)かになる。食を求めてあくせくする境遇に、才知の働きも鈍り、やがては道徳意識も鈍って悪事を働くようにもなる。》と、三省堂の故事ことわざ事典にあります。そこで思い出したのが、先日読んだ大和書房出版の《それでもお客様は神様ですか》と云う本に書いてあった(引)「『この不況のせいか、お客様の心の内面がどんどん壊れていくような気がする・・・』」と云う一行で、それは「電器売り場店員のクレーム日記」と云うサブタイトルが付いた、店員に無理難題を押しつける、横暴な客の醜い姿のレポート集です。
確かにこの本に書いてあるように、バブル崩壊後の不況が人々の心を壊しているのかも知れませんが、しかし、良く考えてみれば、バブル絶頂期の天井知らずの好景気の時でも、心の壊れた人達が数多く居た筈です。それは人々の心が、仏教で云う餓鬼道に落ちているからで、仏教では、この餓鬼道を三つに分けて考えます。そして、最初の餓鬼道を《無罪餓鬼》と云って、財を一切持たず何でも欲しがる状態で、二番目が《少財餓鬼》と云い、少し或いは人並みに財を持っていながら、さらに、もっと、もっと、と、欲しがる心の状態を云い、三番目は《多財餓鬼》と云って、財は沢山あるが、その財を人に取られはしまいかと、一時も心の休まぬ状態を云います。
と云うことは、人間は誰でも餓鬼になり得る、と云うことで、この様な心の状態を『人間は欲望に手足の生えた生き物である。』と云った西洋の哲学者が居ましたが、仏教ではこの《欲望》を『心の渇(かわ)き』と捉えています。
確かに《欲望》とは、砂漠の真ん中で喉が渇いて、どうにも我慢のできない状態の時と同じで、その様な時、もし目の前に僅かでも水があれば、それが仮に泥水であったとしても、人はそれを何も考えずに飲んでしまうでしょう。
仏教では、この泥水さえ飲んでしまいかねない心の状態、即ち《餓鬼道》から抜け出すために、『足るを知れ』と教えています。その意味から云えば、現代は今の日本も含め、文明先進国には足るを知らない人が多すぎる様です。
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